コタパタ国立公園

インフォメーション

parque cotapata

管理区分: 国立公園および総合自然管理地域

面積:40,000ha(400 km²)

場所:ラパス市の北東部アンデス山脈東側の急峻な斜面に沿って位置するコタパタ国立公園。南側は、「ラ・クンブレ-サクラメント」間のユンガス地方へ向かう道路沿いから始まります。コタパタ国立公園はラパス県のノル・ユンガス群およびムリーリョ群に跨り、国立公園の管理に関わる自治体は、コロイコ市とラパス市になります。

標高範囲:標高約1,000m5,900m。自然地理学的には、レアル山脈の一部を含みます。

気候:プーナ(高山草原)およびユンガスの湿潤山地林から構成されており、標高の勾配に沿って気候は変化します。高地では寒冷(氷点下)から、低地(コロイコ付近)に向かうにつれて温暖な気候になります。降水量もエリアによって異なり、高地では約1,000mm、雲霧林の「セハの森」では約3,000mmを超えることもあります。

自生する植物相:コタパタ国立公園に自生する植物の種類は約820種、高等植物種(維管束植物)は約1,800種に上ると推定されています。コタパタ国立公園は、高山の山脈や雪原、周氷河地形、高地アンデスの草原地帯、沼地(湿原)や泥炭地、ユンガス地方に見られる高山草原(パラモ)、山の稜線に沿った非常に湿潤な雲霧林(セハの森)、そしてユンガス地方の低山帯にある湿潤林が含まれています。
国立公園内の高地アンデスの草原地帯では、硬くケイ素を含んだイネ科植物や、ロゼット状、匍匐性、クッション状の植物が優勢に生育しています。広大な氷河谷(氷河の侵食作用によって形成されたU字型の谷)に広がる高地湿原には、ディスティキア・ムスコイデス(つる性植物)やイネ科の高山植物、オオバコ科の多年草植物、などの密集したクッション状の植生が見られます。湿潤林の植物相では、高山草原(パラモ)地帯に見られる高山性落葉樹の依存種の森林や、湿潤な雲霧林(セハの森)に点在するマキ属の樹林が目立ちます。さらに、コタパタ国立公園には多くのランの種が生育しており、その中にはこの地域の固有種も含まれています。

動物相:動物相では、204種が記録されており、代表的なものは、メガネグマ、ペルーイワドリ(カザリドリ)、クマワシの近縁種(イシドール・イーグル)、グアチャロ(アブラヨタカ)、マリモノ(クモザル科)、ピューマ、ティティ亜科(小型のサル)、アンデスネコ(または草原ネコ)、タルカ(またはシカ科の希少な高地性アンデスシカ)、タイテトゥ(またはイノシシに似た哺乳類クビワペッカリー)、齧歯類のパカラナ(またはジョチ・コン・コラ)、アカジョチ(または中米アグーチ)、マウンテンターキー(またはアンデスグアン)、パビータ(中型のキジ目)などがあります
また、この地域固有の鳥類(アカガオジアリドリやノドグロトゲオカマドドリ、ズグロニジハチドリ、ズグロヒメアリサザイ、ボリビアコビトドリモドキ)や、タイランチョウ科に属する絶滅危機に瀕している種タカネカラタイランチョウや、カマドドリ科に属するロイアルカマドドリなどが生息しています。

地域先住民コミュニティ:コタパタ国立公園内の高地には、アイマラ族出身者が数世紀前から定住しています。ユンガス渓谷周辺(主にワリニリャ川沿い)に暮らすメスティーソ(先住民とスペイン人ふたつのルーツを持つ人)の農家と一部のアイマラ族の移民が、高地に比べ近年定住し始めたといわれています。

コタパタ国立公園内の総人口は約1,600(250世帯)で、アチュラ、チュクラ、チョロ、ティキマニ、サンディジャニ、ワンカネ、チャイロ、パコジョなどの重要なコミュニティを構成しています。コタパタ国立公園周囲の緩衝地域で最も人口が多いのはコロイコで、人口は約1,660人。コロイコを除いた地域全体では、約300世帯が暮らしていると推定されています。

観光スポット&アクティビティ

この地域で最も重要な遺構のひとつ、プレ・コロンビア時代の道路網であるチュクラ*(またはチョロ)の道。一般的には、「インカ道(カミーノ・デル・インカ)」として知られるインカ帝国の首都クスコを中心に放射状に広がるネットワークの一部を構成しています。
*チュクラ(またはチョロ)は、この地域一帯のトレイルコースの名前です。

チョロの道は、コタパタ国立公園を横断し、アンデス山脈の高地からワリニリャ川の流れる温暖なユンガス地方へと至ります。

近年、この地域を訪れる観光客に人気の観光スポット&アクティビティが、「デスロード(死の道)」の名で知られる**「エル・カミーノ・デ・ラ・ムエルテ」です。「世界で最も危険な道」として知られるこの道は、全長65kmに亘り、クンブレと呼ばれるアンデス山脈の標高約4,000mの峠から始まります。急勾配、急カーブ、そして多くの区間で片側一車線(幅約3m)となっており、極めて危険なことで有名です。2000年代初頭までは、この旧道がユンガス地方への主要なアクセスルートでした。
現在、コロイコやヨロサといったユンガス地方の町へのアクセスは、新しく舗装された道路を経由してたどり着くことができますが、この旧道は現在マウンテンバイクでのダウンヒルを行う観光ルートとしても整備され、人気の観光スポット&アクティビティの一つとなっています。
この「デスロード」は、20122月アメリカのドキュメンタリーチャンネル『ヒストリーチャンネル』で、コロイコへと続く道を舞台にしたリアリティ番組「Rutas Mortales(死の道)」が撮影・放送されたことで、さらに世界的な注目を集めました。(番組では、ヒマラヤ山脈やアラスカなど世界の過酷な道を走破してきたアメリカやカナダ出身のベテランドライバーたち、そして冒険心あふれるチャレンジャーたちが果敢にデスロードをトラックで走り抜く姿が放送されました。)

コタパタ国立公園へのアクセス

車両やインカ道を利用した徒歩でのアクセスが可能です。インカ道などのトレッキングルートを利用する場合は、ラパス市内(ビジャ・ファティマ地区)からコロイコまたはラ・クンブレまで毎日バスが運行されています。
コロイコからはワリニジャ川渓谷まで車道(国道3号線など)が整備されていますが、このエリアには公共交通機関の運行がないため、自家用車でのアクセス(または専用車でのツアー)をお勧めします。

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