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ラパスは、ラテンアメリカで最も先住民族の存在感や影響力が強いといわれる政治上の首都です。半面、ボリビア文化と西洋の世界が交わるユニークな出会いの場でもあります。この諸外国との共生関係は、ボリビアの社会・政治・経済・文化といった生活のあらゆる側面に見られます。
ラパスは1548年に、ポトシとクスコを行き来する途中の休息地として築かれました。その3日後、より東側の場所(高原地帯の縁であり谷の始まり、そしてより暖かい気候の地域)に移されました。この場所は「チュキアゴ・チョケヤプ(アイマラ語でChuquiyapu)」と呼ばれ、「ジャガイモの畑」または「金の畑」を意味します。
ラパス中心街に位置するムリーリョ広場は、「0キロメートル地点(起点)」*とされています。これは、1809年の独立運動の英雄ペドロ・ドミンゴ・ムリーリョに敬意を表したものといわれています。
*諸説ありますが、ボリビア独立運動の英雄ペドロ・ドミンゴ・ムリーリョにちなみ、ボリビアの民主主義(国民主体の政治)の原点の場所と考えられているからです。他にも、行政機関や道路、ライフラインといったラパスの都市計画が、ムリーリョ広場を中心に行われたからという側面もあるようです。
ラパス市街には、ムリーリョ広場を中心にネオクラシック様式やアカデミック様式といった建築物が並び、全体的に統一された都市景観が広がっています。代表的なものには、ラパス大聖堂や国会議事堂、大統領府などが挙げられます。また、ムリーリョ広場から徒歩10分の場所にあるサン・フランシスコ教会の聖堂と、修道院は、18世紀半ばに、切石(加工された石材)で建てられました。ハエン通りは、ラパスの歴史を最も反映している代表的なエリアのひとつです。この通りにある建物は、18世紀および19世紀に建てられたもので、独立運動の英雄アポリナール・ハエンにちなんで通りの名前が決められました。
ラパスで開催される最も大きなフェスティバル(祭典)「グラン・ポデール(偉大なる力)」では、ラパスのフォルクローレ(伝統音楽や伝統文化)が非常に色濃く表現されます。自分たちのアイデンティティや文化・風習に、歴史や宗教といった要素が加わり生まれた伝統的あるダンスは、観衆の目を一瞬で奪うほど華麗なものです。特に、ダンサーたちが纏う伝統衣装は、今にも生き生きと動き出しそうなほど、色鮮やかで細やかなデザインが特徴です。グラン・ポデールの祭典は、「聖なる三位一体の祝日(la fiesta de la Santísima Trinidad)」に合わせて開催されます。
グランポデールでは、「チョラ」と呼ばれる女性が主要な存在として登場します。チョラは、歴史的にスペイン人と先住民の血を引く女性を指す言葉で、チョラの女性たちは、自身の家庭やコミュニティで重要な役割を担い果たしてきました。彼女たちは、伝統を守り続けるだけでなく、新たに自分たちの価値や社会的な存在を自ら作り上げてきたのです。そんなチョラの女性たちの華やかな衣装やダンスは、グラン・ポデールの見どころのひとつとなっています。
ラパスの観光スポット&アクティビティ
魔女通りと魔女市場
ラパス中心街にある魔女通り(カジェ・デ・ラス・ブルハス)には、魔除けや呪術に使う動物のミイラやお守り、ハーブ、そしてコカの葉などの様々なアイテムが売られている「魔女市場」があります。また、シャーマニズムを信仰する「クランデーロス」や、ヒーラーの「ヤティリス」、そして薬草を中心に医療を施す「カリャワヤ」たちの仕事の様子を、この辺りでは垣間見ることができるでしょう。魔女市場は、ラパス中心街にあるヒメネス通りとリナレス通りの突き当りにあります。
ラパス市街の展望台
ラパス市街には複数の展望台が異なる場所に設置されています。最も人気がある「キリ・キリ展望台」は、ビジャ・パボン地区(Villa Pavón)にあり、ラパス中心街からもアクセスしやすい展望台です。次に、エルアルト地区とラパス中心街の間に位置するヌエボ・ポトシ地区(Nuevo Potosí)の「ジャチャコジョ展望台」は、展望台の真上をケーブルカーが通過するユニークな展望台です。他にも、アルト・パンパハシ(Alto Pampahasi)にある展望台や、ラパス-エル・アルト間の高速道路沿いにある「サジャウマニ(Sallahumani )展望台」が有名です。展望台はそれぞれ異なる標高と方角に位置するため、すり鉢状になった美しいラパス市のパノラマビューの異なる景色を見渡すことができます。
デスロード
ラパスで今最も注目を集めているアドベンチャーツーリズムのひとつが、ユンガス地方にある「デスロード」ことカミーノ・デ・ユンガスです。このツアーでは、高地ラパスと低地ユンガスのコロイコを結ぶ旧来のルートをマウンテンバイクで駆け抜けます。
ラパス県の観光スポットは他にも、チチカカ湖やマディディ国立公園といった豊かな自然、そしてティワナク遺跡群などの重要な考古学的遺産といったものがあります。
ラパスはアンデス山脈に近いことから、ワイナ・ポトシ山やコンドリリ山といった雪を頂く山々に挑戦できる登山や、プレ・コロンブス期に重要な交通網として整備されたチョロやタケシといったインカ道でのハイキングやトレッキングなどは、アクティブな文化体験を好む旅行者にとても人気のアクティビティとなっています。
場所:ラパス県ムリーリョ群
標高:約3,600m
気温:夏の平均気温18℃/冬の最低気温は-5℃に達するエリアがあります。
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